Moyadiary
リケジョママのゆるりとアンチエイジング。
アメリカ生活

東日本大震災の時に感じた日米のボランティア精神とシステムの格差

私は東日本大震災の時ワシントンDCにいました。忘れもしない3月11日深夜、TVを見ていたらいきなり緊急速報があり警戒アラーム音とともに真っ赤な画面の日本列島が出てきてTVキャスターが何やら早口でまくし立てています。アメリカで日本が話題になるニュースなどは殆どなく、あっても平和なものばかりだったので、一瞬意味が分からなくなって急いでパソコンを開けました。

ネット上は大混乱でアメリカのTVも同様に大混乱でした。私はその日ほとんど寝ることができずにショックでどのように過ごしたか覚えていないほどです。日本では途中から情報規制が敷かれ過激な映像はメディアで流されなくなったようですが、アメリカではそのまま流されたので津波がやってきて人が乗っているらしき逃げる車が飲み込まれるシーンや原発の一号機が爆発炎上するシーンなど過激な映像をまともに見てしまった私は途中で少しメンタルがおかしくなったのか軽く吐き気を催してしまい寝込んでしまいました。

私が寝込むくらいアメリカでは震災の報道が大きなニュースとして流れました。アメリカのTV番組を見ていて思ったのはあらゆる場所で募金を募っていたことです。過激な映像が流れてはすぐに募金先のテロップが流れます。

また、その後も街のいたるところで東日本大震災のためのチャリティーの場に出くわしました。日本人が主催しているものもあれば、日本人とアメリカ人が一緒に主催しているものもありましたし、アメリカ人だけが執り行っているものもありました。

日本に多く見られるような純粋にお金を募っているものは多くは無く、殆どは日常を絡ませたチャリティーイベントでした。5キロマラソンなどを主宰し参加費をすべて東日本震災のために寄付するものや、皆が要らないものを持ち寄ってバザーを開き、その収益金を全てチャリティーに寄付するもの。一人一品作ってきた食事を持ち寄り、食事会を開きその会費をチャリティーにするもの。ピアノやバイオリンが上手な人が会場をかりてコンサートを開き、その収益を寄付するもの…etc。本当に多種多様でアメリカがいかにチャリティーが根付いた国であるかがわかりました。

私はワシントンDC界隈の日本人が多く集まる掲示板で、開催の告知がなされたものにはなるべく足を運ぶようにしていたのですが、ある日、知人のアメリカ人が東日本大震災のためのチャリティイベントを〇〇の××という店で執り行うので近くで行ける方がいたら行ってみてください、という匿名の書き込みがありました。

家族でその会に参加してみると日本人は私達だけで日本のために開催してくれているのに申し訳ないなとさえ思いました。その後、主催者の大学生くらいの男性二人組がわざわざ私たちのテーブルまで来て、書き込みを見てきてくれたことの礼を言いに来ました。礼を言いたいのはこっちの方なのに何て立派な若者なのだろうと感心しました。

後日そのことを友人に話したら、その若者が素晴らしいのは前提として、大学の単位になったのかもよ?と言われました。

よくよく聞くとアメリカには高校時代にどれだけのボランティアをしたかが大学合格の条件になったり、大学在学中もボランティア必須の単位が存在したりするのだそうです。社会人インターンの時も当然ボランティアは経験しますしシルバーボランティアも沢山います。アメリカは合理的なボランティアのシステムが社会に溶け込んでいて、皆驚くほど気軽にチャリティーに参加するのです。

それではチャリティー主催者の殆どが大学合格のためや単位のためなのかと言うと逆で、私が主催者側で参加したものや客側として参加したチャリティーの殆どは純粋に好意からなるものでした。私が想像するに学生の頃システム上チャリティーを執り行った経験を持つものは、その経験値からその後も気軽にチャリティーをすることができるようになるのではないでしょうか。そして皆がチャリティーを経験することでアメリカという社会にチャリティーが根付いているのです。

勿論アメリカ人のすべてがボランティア精神にあふれた素晴らしい人々ばかりではありません。アメリカは多民族国家ですから沢山の人や沢山の考え方があります。

私は震災後、日本語掲示板上に案内のある沢山のチャリティに参加しましたが、皆さん告知がばらばらでいつどこに行こうか計画を立てるのが大変でした。ですから自分でイベント表を作り一目でわかるようにA5の一枚の紙にまとめました。そして自分も何かしたかったので、当時住んでいたBethesdaという街のダウンタウンにあるなじみの店にそのイベント表を置かせてもらえないか一軒一軒話をしに行きました。

日本人経営の店は皆即OKしてくれたのですが、中国人経営の日本料理店は店の雰囲気に張り紙が合わないから駄目だと断られました。別の日本食のチェーン店はアルバイトの女性が出てきて、上に話してみるわ、ダメだったらごめんね。と言って話してくれましたが駄目でした。最後のフランス人経営のケーキ屋さんはOK必ず告知するわね、と言ってくれました。このお洒落なケーキ屋さんが一番店の雰囲気に合わなかったので申し訳ないなと思いつつ礼を言ってその場を去りました。

後日そのケーキ屋さんに行った時、本当に驚くことがありました。告知してあげると言った店主の妻の女性が客に何やら素敵な水色の紙を渡しているのです。よく見たらそれは私がまとめた一覧をその店の水色と白のおしゃれな雰囲気に合うように作りかえたものでした。彼女はわざわざあの白黒の紙1枚を水色と白のおしゃれなチラシにして100枚も刷って自ら客に渡してくれていたのです。

私は渡米する前は人種差別に合わないだろうか?とか、アメリカ人の友達は出来るのだろうか?などと色々危惧しました。しかし4~5年住んでわかったことは日本と何も変わらないということです。殆どの人は善良で温かく素敵な国でした。

アメリカには日本にない文化が沢山あります。その一つがこのボランティア精神とその合理的なシステムでしょう。合理的過ぎて偽善的に思う日本人も多いかもしれませんが、ボランティアをシステム化することによってチャリティーの経験値を上げ、結果として社会に根付かせるのはある種とても賢いやり方なのではないでしょうか?私はこのアメリカ生活を通してそのことを強く感じました。

ABOUT ME
Moya
アラフォー理系ママです。化粧品、美容医療、ダイエット、サプリメント、食、ファッション、旅、教育、その他お得情報etcを体験談やデータに基づき比較検証しながら日記形式で気楽につづっています。橋本病(甲状腺機能低下症)を持病に持ちながら、前向きに健康と美を追究しています。
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