同じお米だけど?白米・発芽玄米・玄米・胚芽米の違い
今日はお米について話をしていきたいと思います。私は独身の頃は美容と健康のために玄米を食べていたのですが、新婚当初、主人がそれを嫌がり、玄米と白米のミックスも嫌がり、泣く泣く玄米生活をやめました。白米はとても美味しいのですが、栄養価やGI値を考えると、どうしてもヘルシーさは玄米に劣るものです。しかし、玄米の味に慣れない人は、美味しくないと感じるらしく、主人の様に嫌う人も少なくありません。
玄米、発芽玄米、胚芽米など皆さんどのような状態か詳しくお解りですか?通常、収穫されたお米は、加工されたうえで出荷されます。この加工の度合いによって、お米の呼び方が変わるとともに、栄養価や食感なども変化するのです。
もっとも加工が少ないのが玄米で、籾殻だけを取り除いた状態の物を言い、この玄米を浸水して発芽させたものを発芽玄米と言います。さらに加工する場合は、玄米の表面から胚芽や糠層の部分を削り取る「精米」という工程を経る必要があり、この精米の際に削り取る割合を変えることで、白米や胚芽米などが作られるのです。以下それぞれ詳しく特徴を見ていきましょう。
白米
白米は、胚芽や糠層の部分まで、全て取り除いたお米です。胚乳のみを残した状態なので、最もやわらかく炊きあがりますが、その分栄養価は低くなり、GI値も高くなります。白米は、炭水化物であるデンプンが主成分で、重量の約90%を占めています。
玄米
収穫した稲の籾から、籾殻だけを取り除いた状態のお米を玄米と言います。精米されていないため、栄養素を豊富に含む糠層や胚芽の部分がそのまま残っています。近年では、「玄米モード」を備えた炊飯器が普及し、調理時の手間も大きく軽減されています。血糖値を緩やかに上げることで有名で、GI値が低く健康食としても有名です。
発芽玄米
発芽玄米とはその名の通り、玄米に水を与え、わずかに発芽させたお米です。発芽に際して増える栄養素と減る栄養素があるため、玄米とは栄養価が若干異なりますが、総合的に栄養価は高く、特にストレス軽減作用で知られるギャバは、白米の約10倍も含まれています。玄米に比べて食感が柔らかくて食べやすく、玄米と同様にGI値も低いので、玄米が苦手な人にもお勧めです。
胚芽米
玄米から糠層を削り、胚芽が8割以上残るように精米したお米です。糠層を削っている分、栄養面では玄米や発芽玄米に劣るものの、調理が簡単で、食べやすいという利点があります。炊飯器で白米と同様に炊く事ができ、栄養価も白米よりは高く、GI値も白米よりは低いため、私は昔、主人が玄米反対派だった時に、お互いの妥協地点を探り、胚芽米を炊いていました。
栄養価の違いは?
栄養価の違いはざっくり説明すると
玄米≒発芽玄米>胚芽米>白米
となります。
これは、お米の栄養素のうち、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが、主に糠層と胚芽部に含まれているためです。精米で削り取る割合が大きくなるにつれて、栄養素はだんだんと失われていくのです。
特に食物繊維、マグネシウム、ビタミンE、ビタミンB1、ナイアシンの含有量は、玄米と白米の間に大きな差があります。これらはどれも健康の維持に不可欠な栄養素です。玄米や発芽玄米を毎日の食事に取り入れると、主食をとるだけでこれらの栄養書を補うことができる上に、GI値も低いので、血糖値の急な上昇を防ぐこともでき、太りにくく健康な体を手に入れることもできます。
玄米、発芽玄米、胚芽米の炊き方等について
玄米の炊き方
- 白米の様な、とぐという感じでは無く洗う感じで2~3回軽く洗います。
- 洗った玄米に米の容積の1.5倍量の水を静かに注ぎます。炊飯器の内釜で水位線(精米用)に合わせて注ぐ場合は、必ず平らなところで水位線まで水を入れ、玄米1合に対して1/3カップの水を追加します。
- 一晩水に浸すのが理想的です。(雑菌の繁殖を防ぐため、冷蔵庫で浸してください。)じっくり浸水させたら炊飯器のスイッチを入れ、炊飯します。玄米炊き機能がある炊飯器は長時間浸水させる必要はありません。
発芽玄米の炊き方・作り方
発芽玄米の炊き方
- 発芽玄米は研がなくても大丈夫です。基本下洗いも要りません。気になる人はざっと洗って軽く汚れを取ればOKです。
- 発芽玄米に、分量よりやや多めの水(1合につき約1/4カップ(約45cc))を入れて30分ほど浸水させます。
- 発芽玄米は白米と同じように炊くことができるので、玄米炊飯スイッチがなくても普通のシンプルな炊飯器で、おいしく炊き上がります。無洗米の白米とブレンドすれば、どちらも研がずに一緒に浸水させて、そのまま炊き上げることも可能です。
発芽玄米の作り方(玄米からつくる場合)
- 玄米をよく洗って深めのタッパーやボウルに入れます。
- 12時間後、玄米を水から上げて軽く洗い、水を交換します。
- 24時間後、玄米を軽く洗い、ボールには水を入れず、玄米の上に、水に浸したフキンを掛けます。玄米の表面が乾かないように放置し、途中でフキンが乾き気味になった時は、適宜水を打ちましょう。
- 36時間後、10粒に1粒程が0.5から1ミリ程度芽が出ていれば、完成です。 芽の出すぎに注意してください。夏場は36~40時間、冬場は44~48時間後が完成の目安です。
発芽玄米は購入もお勧め
発芽玄米は上記のように玄米からつくることもできますが、失敗すると雑菌が繁殖したり、芽が出過ぎたりしてしまいます。発芽玄米として市販されている物を買う方が簡単かもしれません。以下お勧めの発芽玄米です。買ってすぐ研がずに、普通の炊飯器で無洗米のように炊くことができます。
金のいぶきFANCL発芽米
FANCL発芽米
胚芽米は玄米を精米して作ろう
胚芽米は胚芽米として買うことも勿論できますが、個人的には家庭用精米機で好みの程度に精米するのがお勧めです。玄米でお米を買うと保存もききますし、玄米として食べることも、発芽玄米を作ることも、そして自分で精米して胚芽米や白米にすることも可能です。
ツインバード家庭用精米機
我が家はこれを使っています。もうかれこれ使いだして10年近くになりますが、まだ元気に働いています。シンプルですがお勧めです。
アイリスオーヤマ
Amazon一番人気の商品です。40銘柄別精米機能があり、お米の銘柄それぞれの個性を活かし、その味わいを最大限に引き出すそうです。
タイガー
精米時の「お米の割れ」や「温度上昇」を抑えながら精米する「変速かくはん式」や、玄米を柔らかく炊けるようにする、「柔らか玄米コース」などがある。
まとめ
いかがでしたか?最近は健康志向から玄米を食べる人も多くいます。一方で、玄米は味が好みでないという人や、炊くのが面倒だという人もまだまだ大勢いるでしょう。
家庭では白米しか食べたことが無いという人は、玄米に比べ、やわらかい歯ごたえの発芽玄米や、より白米に近い味の胚芽玄米を選ぶなど、少しづつ違う種類のお米を食べてみるのもよいかもしれません。
主食をとるだけで必要な栄養素が取れるようになるわけですから、是非美容と健康のためにチャレンジしてみて下さい。意外と新しい美味しさを発見できますよ。