物に溢れた米国社会、要らなくなった物はどうするの?
アメリカ人は日本人と比較にならないほど物の購買意欲が激しい国民です。
日本人は貯金貯金ですが、アメリカ人はカツカツでもお金を使う国民性なので、こういうコロナなどの不安な時期でも経済がまわるのはひとえに彼らの気質によるところが大きいかと思います。
そんなアメリカ人ですが、いくら家が大きいとはいえ、無限に物を買うことは出来ません。
彼等はどのようにして要らないものを整理しているのでしょうか?
今日はそこのところに焦点を当て、過去に話題に上げたことが無いエステートセールについても話していけたらと思います。
慈善団体に寄付する、寄付した品は税金削除対象に
要らない物の処分方法の一つ目はThrift Shopへ寄付する、です。
以前ブログにも書いたのですが、アメリカにはThrift Shopという店があり、要らないものを寄付して寄付相当額の税金が免除されるというシステムがあります。
そのためこのThrift Shopに要らないものをまとめて寄付する人も沢山います。
Craiglistにのせて買ってくれる人を待つ
また、これも以前ブログに書いたのですが、要らない物の整理方法の二つ目は、アメリカにはCraiglistという日本でいうジモティーに似たサイトがあり、ここを利用して色々処分している人もいます。
ガレージセールをする、外に出してFreeと書いておく
そして処分方法の3つ目がガレージセールです。
ガレージとはつまり家の駐車場のことで、そこで行うフリーマーケットと言えばわかりやすいでしょうか?
家のガレージですから当然フリマのように場所代もかかりませんし会場まで持って行く必要もありません。
パターンとしてはCraiglistに何日の何時頃から××でガレージセールをするよ、こんな品を出すよ、という予告をしてからガレージセールをする人もいますし、普通にいきなり自分の家のガレージに要らないものを並べて値段をつけていく人もいます。
アメリカの家は日本と違って大抵の場合塀が無く、目の前を通った人がガレージセールを見つけてふらふらと寄っていくことができるのです。
ガレージセールというほどでもないけれど、例えばこのソファを処分したいな、という時など玄関先にソファを出して、マジックでFree(無料)と書いた紙をペタッと貼り付けて放置したりすることもあります。
そして欲しいと思った通行人がそれを持って行くのです。とても合理的でお手軽ですよね?
エステートセールをする
そして最後にして最大の処分祭りがこのエステートセールです。
エステートセールとは、売主の死後、家財道具や不動産などを販売し、処分する遺産整理の方法のことです。
アメリカでは相続人が形見の品をのぞいて、全てを売却し、お金の清算をするのが一般的です。
また、売主が存命中でも、老人ホームに入るために家財を処分・販売するためや、別の土地に移住するために、家にあるすべてのものを処分したいとき、個人で売らずプロに委託することをエステートセールと呼ぶこともあります。
エステートセールは家の中ほぼ丸ごとが商品になるので、とても規模が大きいものとなります。
掘り出し物だらけ!買い付け業者も来るEstate sale!
エステートセールをどうやって知るの?
恐らく現代で一番メジャーなエステートセール告知方法はインターネットの専用サイトだと思います。
私はいつも以下のEstate Sales Netというサイトを見ていました。
住んでいるエリアの郵便番号(ZIPCODE)から検索して自分の家の近くでどんなセールがあっているのか確認することができます。
Search Estate Sales on EstateSales.NET
私が行ったエステートセール
ガレージセールとの違いが判っていなかった頃DCで
私が過去に行った事があるエステートセールは色々あるのですが、DCに住んでいた頃はガレージセールとエステートセールの区別がついていなくて、主にCraiglistで告知されていたもので気になったものに足を運んでいました。
Estate Sales Netを使うようになってからシカゴで
シカゴに引っ越してきてから、エステートセールとガレージセールの違いを知り、Estate Sales Netの存在を知ってからは、基本的にEstate Sales Netで調べて気になったところに足を運ぶようにしていました。
電車やバスでも行けるダウンタウンの高級住宅街で
初めて行ったシカゴでのエステートセールはダウンタウンの高級住宅街で行われた、業者も出入りするような盛大なものでした。
品も全て飛ぶように売れていて、悩んでいたらあっという間に商品がなくなる感じでした。
このときはダウンタウン内であれば配送もしてくれるということだったので、私は思い切って家具を買いました。
今でも使っていますが、本物のアンティークで、日本で値をつけると軽く10倍は越えると思います。
徒歩1分の近所のマンションで
また別の日に、近所のマンションでエステートセールが行われた時もありました。
これは本当に規模の小さい、一人暮らしの女性の部屋でした。
このときは物の数自体が少なかったのですが、買ったまま手を付けず値札が付いたままのスカーフがいくつかあったのでその中の2つを購入しました。
車を出して郊外の高級住宅街のお屋敷巡り
この日はエステートセール好きの友人と二人で高速をとばして郊外の高級住宅地を幾つか周りました。
友人はエステートセールで物を買うことそのものよりも、アメリカ人の色んなタイプのお宅の中を見ていくことが楽しいと言っていました。
確かにそのような機会はとても少なく、ホームアローンのロケ地にもなったような素敵な住宅街の大きな家の中を見てまわるのはとてもレアな体験です。
私はこの日、お城のようなお屋敷で、シャンデリアがぶら下がる螺旋階段を登り切った目の前に飾ってあった大きな絵を購入しました。
その巨大な絵は豪華な金色の額縁に入っていて、価格はなんと100ドルだったのです。
日本では額縁だけでもその値段では到底買えません。
その絵は今でも我が家のリビングに飾ってあります。
まとめ
いかがでしたか?
遺品整理と聞くと日本人はどうしてもネガティブな印象を持ってしまいますが、アメリカのエステートセールには全くそのような雰囲気はありません。
そもそもそのエステートセールが遺品整理なのか老人ホームに入るためなのか、単純に引っ越すから家財のサイズダウンをしたいためなのかは買う側にはわかりません。
エステートセールについて言えることはとても規模が大きく合理的な家中を使ったフリーマーケットの様なものだということでしょうか?
ガイドブックなどには載っていない変わった情報かもしれませんが、Estate Sales Netで興味のあるセールを見つけたら、試しに行ってみてください。
セキュリティの強いマンションなどの場合は売り主とメール連絡する必要性が出てきますが、通常の戸建てで行われるエステートセールは、勝手に行って勝手に帰るパターンが基本です。
アメリカの大豪邸の中をウロウロするという、未だかつてしたことのないような体験ができるので、その為だけにも行ってみる価値はあるかもしれません。