娘と映画を見に行って受験生の夏を思い出した話
先日、期末テストあけに娘に誘われて、「竜とそばかすの姫」を見に行った話をブログに書きました。私はこのアニメを娘と一緒に見ながら、ふと心のどこかで2年前の夏のことを思い出していました。
2年前の夏、中学受験本番の暑くて辛い夏の最後の週、私は彼女を誘って、新海誠監督作品の、「天気の子」を見に行ったのです。受験生を映画に誘うなんて気がふれた母親のようですが、私は今でもあれは、的確でベストな最小時間で最大効果のガス抜きだったと自負しています。
中学受験夏、子供はどのくらい勉強していますか?
全く勉強していない~まあそこそこ勉強してる
ガス抜きが必要と言っても、私は正直どのタイプの子供にも必ずガス抜きが必要だとは思いません。ガスがパンパンに張って割れそうなタイヤだけガス抜きが必要なのであって、そもそもまだまだガスが入っていないタイヤのガスを抜くのはナンセンスです。
親から見て全く勉強してない若しくは、まぁそこそこ程度の子供は積極的にガス抜きを考える必要はないでしょう。ただ親から見てまだまだでも子供にとってはいっぱいいっぱいな時もあるので、その子個人の許容量をしっかり見極める必要性はあると思います。
もの凄く勉強している(ちょっと親が心配になるくらい)
うちの子がまさにこれだったのですが、7月末まで習い事をしていて、夏から完全に受験一択になりました。完全におしりに火がついていて、親が心配になるほど朝から晩まで勉強をしていました。勉強や自己管理については全く心配する箇所が無い、逆に完璧すぎてやり過ぎていて親が心配になるレベルでした。
私は今回、こういう子供に隙を見てガス抜きをするのに、映画がベストな選択であるという話をしたいと思います。隙を見るというのがポイントで、走っている子供の前に立ちはだかって無理やり止めるということはしてはいけません。疲れに疲れて一瞬止まってしまったその隙をついてガス抜きをしようという話です。
ガス抜きが必要だと思った瞬間
急に今日は何もしたくないと言い出した日
私は娘にガス抜きが必要だと思った瞬間を今でも覚えています。馬車馬の様に駆け抜けた夏の最後の週、何かのテストの終わった次の日、思うような結果で無かったのか、急に昨日まで分刻みで猛勉強をしていた娘が、朝からベッドに蹲って漫画を読んでいました。
「あれ?今日は勉強しないの?」と聞くと、「うん、もう疲れた今日はいい」と一言。
次の瞬間、私は思い立って言いました。「じゃあさ、ママ見たい映画があるんだけど一緒に見に行かない?新海誠監督の『天気の子』ってやつずっと見たかったんだよね」
私がそう言うと、娘はパッと顔を上げて、「行く!」と即答しました。絶対彼女が見たい映画だろうなと私は確信をしていました。「よし!急ごう!」すぐにネットで調べると車で10分ほどの映画館で55分後から上映です。即時にネットでチケットを買って猛ダッシュで車を走らせました。ものすごい速さで決断してやってきた私たちは何と上映40分前には映画館についていました。時計の針は調度午前11時くらいで、この40分でランチをとろうという話になって、近くのカフェで急いでランチを食べました。
映画は素晴らしいものでした。受験生を持つ母親である私自身のストレス発散にもなったと記憶しています。
映画が終わって、楽しかったね、と帰りの車の中で内容や役柄について感想を言い合っていると、娘が、「あのバイク運転していたなっちゃん(須賀夏美)ってお姉さん、ママみたいだった」と言いました。バイクをぶっ放して警察をまく豪快キャラのお姉さんだったので「え?ママあんなんかなぁ???」と私が怪訝な顔をすると「だってあんな感じで映画館連れてきたじゃん」と娘がケラケラと笑いました。(…確かにそうかも?)私が変に納得していると娘が、「今何時?」と聞いてきました。「1時半くらい?」と答えると、「今から夕飯まで勉強してくるから家に帰って勉強道具とってきていい?スタバで勉強したい」と娘が言いました。「OK了解!」私は即答して車を走らせました。
もう今日は勉強しないと言っていた娘が、ガス抜き後、リセットされたように机に向かうまでにかかった時間は、ランチの時間を合わせてリアルに3時間ちょっとでした。
ガス抜きに映画がベストだと思う3つの理由
私は受験生のガス抜きに映画は最もベストな選択肢の一つだと思っています。勿論映画そのものも激選する必要性はありますし、今はコロナの時期なので感染状況と感染対策のチェックは必須ですが、それでも映画が効果的だと思うのには3つの理由があります。
体力を全く必要としない
まず、体力を全く消耗しないのが重要なポイントとなります。山に行くのも海に行くのもリフレッシュにはなるのでガス抜きにはなるかもしれませんが、ぐったりと疲れてしまっては意味がありません。その点映画は座って見るだけなので体力の消耗が殆ど無いのが好ポイントです。
消費する時間が明確
ガス抜きにショッピングやカラオケなどに行ってしまうと、予想外の時間がかかったりします。しかし映画は上映時間が決まっているので、消費する時間が明確です。だいたい平均2時間程度なので、ガス抜きの時間としてはとてもコンパクトにおさめることができます。
頭がすっきりしてストレスがリセットされる
映画は気持ちを別世界にいざなってくれます。ストレスでいっぱいいっぱいになっている現実世界から一度自分を離してみることができるので、頭がすっきりしてリセットすることができるのです。体力は消耗せず、頭がすっきりリセットされるという素晴らしい効果が映画にはあります。
まとめ
いかがでしたか?受験生を映画に誘うなんて無茶な母親に感じるかもしれませんが、私は今でもあの夏あの映画を見せに行って本当に良かったと思っています。ランチタイム込みの、たった3時間のガス抜きで娘が完全にストレスから脱する瞬間を見て取れたからです。
受験は夏が本番と言いますが、実はその後の秋と冬もとても長くて大切な時期になります。夏のストレスを秋に持ち込まない、その為にガス抜きが必要なこともあります。
受験生の子供にガス抜きを提案するのは親にとっても勇気のいることですが、それが必要だと感じた瞬間がありましたら、ためらわずにガス抜きを提案してみましょう。