皆さんは何歳までサンタクロースを信じていましたか?
以前、子供は何歳までサンタを信じているのか?という記事を書きました。
アメリカ育ちの姉は3年生くらいまではサンタクロースを信じているように見えました。4年生くらいから怪しみだし、5年生であえて触れなくなり、6年生は受験でそれどころではない…という感じでした。
娘にサンタカミングアウトができないでいた私と夫
さてさて今年はどうしよう?娘は中学に通いだしスマホも持っていますからサンタがいないことなど当然わかっています。でも小1の息子はクリスマス前はサンタさんのことで頭がいっぱいです。娘に面と向かってサンタはママとパパだよなんていまさら言うべきなのか?と困っていた矢先のことです。その日は娘の試験休みでした。私は息子のクリスマスプレゼントを買いにポケモンセンターに行く予定にしていました。
「お昼どうする?ママちょっと渋谷に行くけど」
「渋谷で何するの?」
「ちょっとポケモンセンターにいく」
「こんなギリギリにサンタのプレゼント買って品切れだったらどうするのーー(笑)」
「……!?」
昔のように欲しいものが無くなってきている娘
悩んでいたことがばかばかしくなるくらい娘が自然に突っ込みを入れてきたので、そのまま二人でポケモンセンターに行き、渋谷でランチをすることにしました。「あなたも好きなものを買っていいのよ。」と言っても、「別に無いなぁ・・」と相変わらずの物欲無しです。
娘は本が大好きなので欲しいものが無いときは本や図書カードを買ってあげていたのですが、娘の学校は東日本最大級の図書館があり、洋書も和書も希望した新書は必ず入れてもらえるらしく、本を買ってほしいと言う機会が中学校に入ってから格段に減りました。着るものなどは自分で選びたがりますが、必要以上の服や小物も欲しがりません。アクセサリーなどにも当然興味は無く、彼女の物欲は年々減るばかりです。
欲しいものが無くても、サンタさんが自分だけにプレゼントをくれてお姉ちゃんにくれなかったら弟が不思議に思うかもしれないから何か上げたいんだけど?と私が言うと、適当に選らんでくれたらいいよ、今部屋片づけてるから邪魔にならないものなら。と、クールな返事です。私は息子にはリクエストの品とポケモンのマグカップを、娘には弟と色違いのマグカップとクッキー缶を一つ選んで、買い物かごに入れました。マグカップはキッチンに置けるし、クッキーは食べモノだから邪魔にならないからコレでいい?と聞くと、何でもいいよ…とつれない返事です。娘は本当に何かを貰うということに全く興味を示していないようでした。
イブの夜、サンタになってみた姉
クリスマスイブ当日は息子は終始そわそわしていました。ネットでサンタさんを追跡しながら、急いで寝なきゃと大騒ぎです。寝る前にサンタさんにクッキーとミルクを置いとかなきゃね!とバタバタと準備をして、ベッドに飛び込みました。
息子が寝てから1時間ほどして娘がリビングにやってきました。息子の置いたクッキーとミルクとお手紙を見て、「私もこれやったなあ…」と感慨深そうです。
「サンタやってみる?」私が唐突に聞いたので娘はちょっとびっくりして、「え?コレ食べるってこと?」と聞いてきました。「ちょっとだけかじって、寝室に忍び込んで枕元にプレゼントを置くの…絶対に起こさないように、そーっと行くのよ。」と私が言うと、娘はちょっと嬉しそうに、やってみる!と言ってクッキーをひと口かじり、ミルクをちょこっと飲みました。
お姉ちゃんサンタは頭にサンタ帽をかぶって、記念写真をパシャリと撮り、いざ寝室へと向かいます。光が漏れないように廊下の電気を消して、目を凝らしながら娘は細心の注意を払い寝室へと入って行きました。
次の日の朝、息子は大興奮です!!!
やったーーーサンタさんが僕の欲しかった〇〇をくれたよ!!!
ママーーーお姉ちゃん!!!見て見て!?サンタさんがクッキー食べてるよ!ミルクも少しなくなってる!!!
姉は迫真の演技で、ホントだ!凄いね!と驚いて見せます。お姉ちゃんも昔サンタさんがクッキー食べてくれたことがあるよ。娘がそう言うと、息子はより一層大興奮です。
これがサンタ卒業のベストな儀式なのかな?と思った私
私は感慨深く思いながらその光景を眺めていました。
娘はもう随分大人になってしまったんだなぁ・・・私は思いました。彼女はもう、ただ貰う側でもただ待つ側でもないのです。人に何かを貰うよりも、貰って喜んでいる人を見てそれを楽しんでいるのです。
サンタを卒業するベストな儀式とは、こうやって自らサンタになって与える喜びを知ることなのではないのかな?と私はふとそんなことを思いました。