暖房のエアコン、いつまでたっても寒いのは何故?
寒い日が続きますね。
いつまでたっても部屋が温まらないからエアコンの設定温度をガンガン上げている人も多いのではないでしょうか?
今日はそのエアコンの設定温度を下げるコツを空気循環と湿度の両面から見ていきたいと思います。
冷たい空気は下に沈むからなかなか暖まらない
エアコンで暖房をかけてもなかなか部屋が思うように暖まらない一つの理由は、冷たい空気が下に沈むからにほかなりません。
この上にとどまった暖かい空気を効率よく循環させることで、部屋の温度を快適に保つことができるのです。
空気を循環されるにはどうしたらよい?
サーキュレーターで空気を循環させよう
家の天井にシーリングファンがある方はそれをまわせばよいのですが、それが無い家の方が多いのが現実です。
そういう時は、サーキュレーターを使うと、空気循環によって温度を高く設定しなくても部屋全体を暖めることができるので、低めの設定温度でも快適に過ごすことができます。
エアコン単体ではなく、エアコン+サーキュレーターの2台使いの方が、電気代を抑えられることは有名ですが、実際、サーキュレーターを使うことでエアコン暖房にかかる電気代の20%以上の節約ができるそうです。
冬場のエアコンとサーキュレーターはどっち向き?
それでは冬場の暖房の場合、サーキュレーターやエアコンはどちら方向を向いているべきなのでしょうか?
答えは、エアコンの風向きは下向きで、サーキュレーターや扇風機を上向きに回す、です。
こうすることで上に上がりがちな暖かい空気を下にまわし、上にたまった暖かい空気を循環させることができるのです。
夏場のエアコンとサーキュレータは?
一方で、夏の冷房時のエアコンの向きとサーキュレーターの向きは当然変化します。
ベストな向きは、エアコンの風向きが水平で、サーキュレーターや扇風機を上向きに回す、だと言われています。
これも原理は同じで、エアコンの冷たい空気が下に行き過ぎると足元ばかり冷えてしまうので、このような方向配置になるわけです。
寒さを感じるのは温度だけではない!湿度も管理しよう
湿度は、空気中に含まれる水蒸気量の割合を示す指数であり、湿度には相対湿度と絶対湿度の2種類があって、通常湿度というと相対湿度のほうを言います。
今回はこの相対湿度についての話をしていきたいと思います。
相対湿度(単位:%)
その時の温度の空気が含められる水蒸気量(飽和水蒸気量)の上限に対して、どれくらい水蒸気量が含まれているかを示すもの。
絶対湿度(単位:g/m3)
1kgの空気中に含まれる水蒸気量(水蒸気の質量)を示すもの
冬と夏のベストなエアコン温度は?
通常エアコンのベストな設定温度は、夏場は25~28℃、冬場は18~22℃くらいだと言われています。
一方で、労働安全衛生法に基づく衛生基準では、オフィスなどの温度・湿度に関して「温度17℃以上28℃以下、相対湿度40%以上70%以下」とするよう定められていることからも、このあたりが人にとって快適な温度であることがわかります。
湿度が低いと体感温度が低くなる!
誰もが一度は、同じ温度なのに熱苦しさが違うという経験をしたことがあるかと思います。
この場合の犯人は大抵の場合湿度で、汗は蒸発するときに身体から熱を奪い、体温を下げる働きをしますが、湿度が低いと汗が蒸発しやすくなるため寒く(涼しく)感じるのです。
一方で、湿度が高い環境では汗が蒸発しにくく、体温が下がりづらくなるため暑く(暖かく)感じるのです。
暑さ寒さと湿度の関係
空気が含むことのできる水蒸気量は、温度が低いほど少なく、温度が高くなるにつれて多くなっていきます。
梅雨の時期などは、温度の高さに伴って空気中に含まれる水蒸気量が増えるため、相当量の水分が空気中に含まれ、ムシムシとした不快な暑さを感じるようになるのです。
反対に、寒くなる冬場には空気が乾燥する日が続きますが、これは温度が低くなることで空気中の水蒸気量が少なくなってしまうことが原因です。
湿度が低くなると病気になりやすくなるってホント?
湿度が低いと困ることは寒さを感じるということだけではありません。
湿度が低くなると、粘膜が乾燥してのどを痛めたり、風邪などのウイルスが体内に侵入しやすくなります。
ですからインフルエンザなどの流行る冬場に加湿器は欠かせないのです。
その一方で、夏場は温度や湿度が高いと、熱中症にかかりやすくなるといわれていますし、湿度の高過ぎはカビの原因にもなりますから喘息の人などは気をつけなければいけません。
エアコンの温度調整とエコ&節約
エアコンの設定温度と電気代
エアコンの設定温度は消費電力に大きく関わっており、1℃変わるだけでも節電に繋がるということを知っていますか?
例えば、冷房時にエアコンの設定温度を1℃高くすると約13%の節電に、暖房時に設定温度を1℃低くすると約10%の節電になるのです。
環境省のクールビズ&ウォームビズ提案
節電はエコであり環境対策にもなります。
環境省の提案する、クールビズ&ウォームビズのエアコン設定温度は下記のようになっているので、是非参考にしてください。
クールビズ(実施期間:5月1日~9月30日)
冷房時の室内温度 28℃
ウォームビズ(実施期間:11月1日~3月31日)
暖房時の室内温度 20℃
エアコンのベストな使い方
エアコンの最も節電になる使い方はシンプルに自動運転をすることです。
気分で設定温度を上げたり下げたりするのもよくないですし、体感温度に合わせて電源のオン・オフを繰り返すと、電気代が高くなってしまうので注意しましょう。
カーテンや断熱シートなどで窓からの冷気や熱を遮る
夏は窓から直射日光が差し込んで暑くなりやすく、冬は冷気が入ってきてせっかく温めた空気も窓から逃げてしまいます。
特に冬になると窓に結露ができることがありますが、結露は冷えた窓から室内の熱が外へ逃げてしまっているサインなのです。
窓には必ずカーテンや断熱シートをはって室内温度を保つ工夫をしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
冬場のなかなか暖まらない部屋を少しでもエコに節約しながら体感温度を上げるには、適度な湿度を保ち、サーキュレーターを使って天井にたまった暖かい空気を循環させるのが大切だということをお話ししました。
湿度と空気循環が大切なのは夏場も同じで、この二つに注意しながらエアコン生活をしていくと、快適でエコな生活を送れるのでおすすめです。