どうして人はゴキブリが怖いのか?
私は未だかつてゴキブリを愛でる人に出会ったことがありません。蛇やトカゲなんかは殆どの人が嫌いでしょうが、たまに愛好家を見かけます。ゴキブリを比較的怖がらない人はたまにいますが、可愛がる人は皆無でしょう。
私の兄などは190㎝を超える大男ですが、ゴキブリを見ると少女のように逃げ回ります。お前の方が怖いよっ、とゴキブリの代わりに突っ込みたくなりますが、結構そういう男性は多い気がします。
かくいう私はゴキブリは大嫌いなのですが、室内で5年に一回くらいでしょうか?たまーーに遭遇するときがありますが、Gを見つけたその瞬間に戦闘モードで戦うタイプの女です。きゃーっなんて言ってる間に逃げられた日には悶々として眠れないので、絶対に騒がず逃げず戦います。
そんな強め女子の私も何だかんだ言って、やはり怖いので、遭遇しないようにゴキブリの多く出る夏前は予め沢山のゴキブリ対策をするようにしています。ゴキブリなんて見かけはカブトムシと大差ないのに、なぜ人はこうもゴキブリが怖いのでしょうか?
ゴキブリが怖いのは日常性の壁があるから?生態の謎
阿部公房の日常性の壁
私は、なぜ人はゴキブリが怖いのか?と考えた時、昔中高生の頃?教科書で読んだ阿部公房の「日常性の壁」という話を思い出します。
例えば人が初めて蛇を見た時、蛇ひょろ長い、という感情を持たずに、蛇気持ち悪い、という感情を持つのは、蛇の日常性を知り得ないという心の壁があるからだ、という内容の話でした。つまり、人には手足があるのに蛇にはそれが無く、不可解な動きで練り歩き、食べ物は生きたまま丸呑みし、日頃は何処に住み着き何をしているのか想像もできない、日常性を知り得ないという心の壁があるから、気持ち悪く感じ、怖いと思うのだ、と言うものです。
私はこの話を読んだときに深く感銘を受けた記憶があります。例えば人類の歴史を見ても、異教徒や異宗教の人を本能的に怖いと感じ迫害する感覚は、この日常性を知り得ない、という心の壁があるからなのではないだろうか?と感じたのです。女子高生がオタク男子をキモイと感じるのもまさにこれで、自分の想像できる範囲の日常性とかけ離れていて、そこに心の壁が生じるのです。
話がそれてしまいましたが、何が言いたいかと言うと、ゴキブリは暗闇に潜み、想像を超えるほど多種の物を食し、簡単には死なず、恐ろしいほどの都市伝説を持ち、その生態は謎だらけです。日常性が全く垣間見れず、簡単には想像もできません。人とゴキブリの間にある日常性の壁はほぼ取り払われることは不可能でしょう。
ゴキブリを怖がらない国もある?
では世界中の人がゴキブリに恐れおののいているのでしょうか?実は国によっては”ラ・クカラーチャ”(スペイン語でゴキブリ) という名の陽気なゴキブリの歌があったりするくらい、好かれてはいないけどそこまで嫌われていない国もあります。
またオーストラリアのアボリジニーなどは昆虫食の文化があり、日本とは品種は違うようですが、ゴキブリ(特に幼虫)を炒めて食べたりするそうです。
日本人の感覚ではちょっと考えられませんが、世界中の人がゴキブリを怖がっているわけではなさそうです。これらの国の人々はもしかするとゴキブリと上手に共存していて、十分に日常性を知り得ているから、ゴキブリとの心の壁が日本人ほど高く無いのかもしれません。
ゴキブリの繁殖時期はいつ?
ゴキブリは秋に越冬の準備をし、住処を見つけ産卵します。秋の終わり頃に産んだ卵は寒さに耐えるよう、丈夫な殻に入った卵鞘のまま冬を越します。
しかし種類によって、摂食や発育、生殖などを停止して越冬休眠するゴキブリ(クロゴキブリなど)と、しないゴキブリ(チャバネゴキブリなど)がいるそうです。
そして春になり気温が20度を超えるくらいになると卵が孵化し、幼虫が生まれます。ズバリ、今がその時期にあたります。この春から梅雨頃の幼虫はまだ小さく、数は多いですが見かけるのは困難です。そして夏にかけて成虫になり、行動範囲も広がり、あらゆる所で見かけるようになるのです。
ゴキブリと共存は無理!八合わない為に駆除対策を!
このような繁殖過程を経るゴキブリに対策を打つには春と秋が重要になります。秋はなるべくゴキブリが住み着きそうな場所を無くしていく努力が必要となります。特に段ボールの隙間などは保温性もあり住み着きやすいですから、要らない段ボールなどは積極的に処分するようにしましょう。
春のゴキブリ対策は幼虫対策になります。主に屋外で生まれたゴキブリはこの時期に室内に侵入を試みます。玄関やサッシなどの侵入してきそうな隙間をなるべく無くし、待ち伏せタイプの殺虫剤などで侵入を防ぎましょう。
既に侵入したゴキブリには、毒エサやくん蒸タイプの殺虫剤が効果的です。この時期のゴキブリは繁殖能力がないため数が少なく、動きも鈍くて仕留めやすいのが特徴です。夏に大きく成長したゴキブリに遭遇しないためにも、この時期の対策が重要となります。
因みに私は近年毎年コンバットを家中の窓近くなどの出入り口に置くようにしていますが、これを置くようになってからゴキブリに出くわしたことが無いので、ここ毎年の恒例対策になっています。
まとめ
いかがでしたか?ゴキブリは1匹いたら100匹いると思えという教訓がありますが、それはまぁ場所によるのかな?と個人的には思います。我が家などは高層階なので、たまーーーに見かけるゴキブリは外の排水パイプを一心不乱に駆け上がってきた迷いゴキブリであることが殆どなのか?出てすぐに、コンバットやゴキブリホイホイやらで防備しても、その後何年も何もでなかったりします。
大切なことは一匹でも見かけたらこれでもか!?というくらいのゴキブリ対策をすることと、何年も1匹も見かけていなくても、油断せずに毎年ゴキブリ対策をすることです。
転ばぬ先の杖、真夏に大きな成虫ゴキブリに遭遇しないためにも今から早め早めのゴキブリ対策をするようにしましょう。