冷蔵庫に入れる?入れない?習慣と根拠について
今日は冷蔵庫に入れないで保管することができる食材(寧ろ入れない方が良い食材)と、冷蔵庫に入れない人もいるけれど、どちらかというと入れた方が良い食材、について話をしていきたいと思います。
家庭によって冷蔵庫に入れる入れないの習慣が違ったりする
私の友人は以前、バターを冷蔵庫に入れる入れないで外国人の旦那様と喧嘩をしていました。彼女は、普通バターは冷蔵庫に入れるでしょ?信じられない!と言っていましたが、実はバターを冷蔵庫に入れないという人は結構います。
地域の気候や季節によって判断が変わることもある
ここでいうバターは混ざり物のマーガリンなどではなく純粋なバターのことです。通常バターは低温殺菌された牛乳でできているので、細菌は増殖しにくいと言われており、寒い地域などでは常温で保管する家庭もあるのです。
冷蔵庫に入れない方が良い食材
それでは冷蔵庫に入れない方が良い食材、について紹介します。中には猛暑の時などは常温ではなく野菜室などが推奨されているものもあります。以下見ていきましょう。
はちみつ
蜂蜜は冷蔵庫に入れてはいけない食材の代表です。冷蔵庫で保存すると固まって風味を失ってしまいます。基本的には常温で保存してOKです。蟻が気になるなどの時は温度調整した野菜室など冷たすぎない場所に保管しましょう。
ジャガイモ
ジャガイモは実は低温によって、でんぷんが糖分に変わってしまい、調理したときに甘味が出るので、ジャガイモらしくいただきたい時は常温保存のほうが望ましいでしょう。個人的にはこのちょっと甘くなったジャガイモも嫌いでは無いので、好みの問題もあるかもしれません。猛暑の時などは痛むのを避けて野菜室に保管するのもお勧めです。
バナナ
常温保存でOKなものでバナナを思いつく人も多いのではないでしょうか?ちなみに、冷蔵庫に入れると皮が黒くなりますが、中身は大丈夫です。冷やしたバナナが食べたい時は、食べる数時間前に冷蔵庫に入れて食べることをお勧めします。
リンゴ
リンゴは1週間程度なら常温で保存できます。それ以上保存したい場合は、野菜室に入れてもいいでしょう。もちろん、冷たいリンゴがお好みの場合も、冷蔵庫に入れてOKです。以前ブログにも書きましたが、リンゴはエチレンガスを出すので、一緒に保存するものには注意しましょう。
玉ねぎ
玉ねぎは冷蔵庫で保存したほうが長持ちしますが、やわらかくなり、シャキっとした食感が失われます。また、玉ねぎの独特のにおいが他の食材に移ってしまうこともあり、あまりお勧めできません。是非常温で保存しましょう。ただし、早く悪くなってしまうことがあるので、ジャガイモからは離すようにしましょう。
パン
皆さん実体験で知っているかと思いますが、パンは冷蔵保存すると、糊化して堅くなります。常温保存するしかないわけですが、常温で保存するなら早めに食べきりましょう。悪くなる前に食べきれない場合は、冷凍庫に保存するのもお勧めです。
ピーナッツバター
日本ではピーナッツバターを常備しているご家庭は少ないかもしれませんが、ピーナッツバターは常温で保存してOKな食材です。常温のピーナッツバターは固くならず、塗りやすいので是非常温保存しましょう。
焼き菓子
パンと同じく、焼き菓子は冷蔵するとより早く固くなります。生クリームやカスタードなど、要冷蔵のものが詰められていない限り、冷蔵庫に入れる必要はありません。常温で保存し、早めに食べきりましょう。
常温でも見かけるが、冷蔵庫に入れた方が良い食材
卵
有機卵はそのまま常温保存できるという人もいますが、一般的には、卵はすべて冷蔵保存するのがオススメです。卵がスーパーなどで常温で販売されている理由は、結露による傷みを防ぐためです。卵には、気孔といって、呼吸するための小さな穴がいくつも空いています。気温や湿度の差が激しく、結露が卵の表面についてしまうと、雑菌が気孔を通じて卵の中に入り込んでしまう可能性があります。そうなると、卵が傷みやすくなってしまうのです。少しでもこの気温差・湿度差をなくすため、常温で販売されていることが多いのだそうです。
最近では、少しでも良いものを販売するため、流通から販売まで一貫して冷蔵で管理されている卵も増えてきているのだそうです。もし、冷蔵コーナーで販売されている卵を購入した際は、常温販売されている卵以上に温度変化に気をつけ、帰宅後はすぐに冷蔵庫で保管しましょう。常温の卵が必要な場合は、使う前に10分ほど常温で置きましょう。
バター
バター、は米農務省(USDA)のガイドラインでは、1~2日以内に使い切る場合を除き冷凍保存とし、これより早く食べきる場合は冷蔵するよう勧めています。つまり常温は推奨されていません。因みにバターは10~15分常温に出しておけば、塗りやすくなるそうです。一方、上で述べたように、「バターは低温殺菌された牛乳でできているので、細菌は増殖しにくい」と言われています。
USDAのガイドレインも冷蔵と冷凍を勧めているし、心配するくらいなら安全策をとりたい!という人は、冷蔵保存すべきでしょうが、気温も低めで比較的気にしなくてもよい地域なら、きちんとカバーされている限り、常温保存でも大丈夫かもしれません。
味噌
味噌は時間の経過と温度の影響によって、色が変化していきます。これは原料であるお米が分解された「糖」と、大豆が分解されてできる「タンパク質・アミノ酸」が反応しておこる現象で、味にも変化が起きてしまいます。この現象は味噌由来の成分同士が反応しておこるものであるため、未開封の状態で保管されている味噌でも起こります。
私がアメリカに住んでいた頃、近所のスーパーマーケットのアジア食品コーナーにこの変色した味噌が常温で置かれていたのを覚えています。日本人経営の店などはちゃんと冷蔵庫に保存しているのですが、アメリカ人はそこのところがわからないのか?常温で放置していました。因みに味噌は冷蔵保存がベストですが、冷凍保存もできるそうです。
まとめ
いかがでしたか?冷蔵保存しない方が良い食材と、常温で保存する人もいるけど、どちらかというと冷蔵保存が推奨されている食材について話をしていきました。
これらは全てその地域の気温や風土、湿度などによって左右されることがあるので、臨機応変に考えながら参考にしてくださったら幸いです。