劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編を見に行った感想
娘に連れられて今流行りのアニメを見に行った
最近漫画も映画も縁の無い私ですが、今日娘(13歳)に連れられて今流行りの劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編なるものを見に行きました。その感想を書きたいと思います。
私はこの漫画はほぼ全く知りませんでした。我が家にはTVを置いていないので当然アニメは見ていませんし、ネットの無料配信で1巻だけ漫画を速読しましたが、今の時代にこれが流行るんだぁという感じでイマイチピンときませんでした。コロナで暇なので最近娘がTUTAYAで鬼滅の刃の漫画をかりてきていましたが、私は全部は目を通さず何故か15巻から19巻だけそこに置いてあったから読んでみた…といった感じでほとんど登場人物を理解しないまま映画館へと足を運んだのです。
ですからこの作品の熱狂的なファンの方は以下読まないでください。これは全く漫画を理解していないファンでもない人間が何となく映画館に連れられて付き合いで見た時の感想です。
ターゲット層がわかりにくいと少し感じた。
結論として私には興行収入を抜いたと噂の「千と千尋の神隠し」の方がいぜんとして格上の映画に感じました。もっと言うならば同じジブリの「崖の上のポニョ」、新海誠監督の「君の名は。」や「天気の子」の方が面白かった気がします。何が悪かったというわけでもなく、絵も綺麗でしたし登場キャラクターも魅力的だったのですが、個人的にターゲット層がわかりにくかったのです。
PG12なのに幼児を連れてきている親の多さに驚いた
少年ジャンプだしアニメだしターゲット層は子供でしょ?と最初は思っていました、しかしPG12(小学生以下は保護者の助言や指導が必要であるとされている映画。禁止ではなく親が一緒であれば一応観賞可能な作品)と聞いて、最初ビックリしましたし、いくら正義の戦いものとはいえあんなに首がバコバコ飛ぶアニメを小さな子供に見せるのはどうなのか?と思ったのです。
実際19時から21時の遅めの時間だったにもかかわらず3歳にも満たなそうな小さな子供を連れた親を多く見ました。個人的な感想としてはPG12の先品と言えども「鬼滅の刃」 無限列車編に関してだけ言えば、小学校高学年くらいなら問題ない内容であると思いました。フィクションとノンフィクションの理解が十分にあり話のストーリーが十分理解できる年齢がそのくらいだからです。
しかし先日の記事で書いたような、いわゆるサンタクロースを信じてしまうような年齢の子に気軽に見せるのはいかがなものかな?と思ったのです。そのくらいの年齢の子供は現実と非現実を合理性のもと十分に客観的にとらえることができません。親は大丈夫だと思って見せているようですが果たして本当にそうでしょうか?
ネット上の意見では、北斗の拳の方が酷かったから大丈夫だ、とか鬼は露骨にフィクションだから問題ないと言っている人がいましたが、そもそも私が子供の頃、うちの親は北斗の拳は禁止していましたし、当時は不満でしたが今思えば親として妥当な判断だと思います。また一方で鬼はフィクションだから問題ないとおっしゃる人は、なまはげを本気で怖がる子供がいるのを理解できないのでしょうか?
不安そうに映画館を去っていった幼い女の子
ネタバレになってしまいますから気になる方はこの段落は飛ばしてください。
簡単に内容を説明すると鬼滅隊という鬼をやっつける正義の少年たちと鬼の物語で、当初無限列車という列車に鬼が乗ってきて皆でその鬼をやっつけたのですが、それをやっつけた後、もっと格上の鬼(上弦の鬼)がやってきて鬼滅隊のリーダー(柱)の煉獄(れんごく)さんと戦います。煉獄さんは主人公の少年や200人以上の列車の乗客を助けて死んでしまい、鬼は逃げてしまいます。煉獄さんは命がけで皆を守ったんだね…という涙の流れだったのですが、個人的には、煉獄さんが死ぬ流れにはなるんだろうなと察知しつつも、アレ?相打ちじゃないの?鬼逃げちゃうの???と子供のアニメという視点で見れば、腑に落ちない展開でした。
まあ私が腑に落ちないくらいは良いのですが、映画が終わった後、私の隣にいた幼稚園生くらいの女の子が母親に、煉獄さん死んじゃったの?鬼は逃げちゃったの?と不安そうに聞いていました。母親は、煉獄さんは命がけで皆を助けたんだよ、だから皆死ななかったんだよ、煉獄さん偉いね…と言っていましたが、女の子はなんだかとても怯えるような悲しそうな顔をしていました。
女の子の悲しみは最もだと思います。皆を助けてくれる煉獄さんがもういなくて鬼は逃げてるのですから、鬼が完全なるフィクションだとわかっていない子供からしたら悲しみやら不安やらでいっぱいのはずです。まともな大人は鬼と戦えない。鬼と戦える強い煉獄さんはもういないのです。
まとめ
私は今回PG12の映画と言うことで小学校一年生の息子は連れていきませんでした。息子はもともと怖がりでこういった内容の映画を好みませんし、話題性だけで連れて行くのはあまり適切ではないだろうと考えたのです。
因みに、「相打ちならともかく煉獄さんだけ死んじゃって鬼が逃げるのは納得できないなぁ」と私が言うと娘が、「上弦の鬼一体は柱三体に匹敵するって設定だからあれだけ戦えれば十分なんだよ」とあっさりと言われました。
まあそういう設定なら確かに納得かな?仕方ない流れかな?と考えつつも、やっぱりこの映画はそのくらい客観的に見れる年齢の子が見る映画だなと感じました。