甲状腺機能低下症(橋本病)と不妊
アメリカでの妊娠
前回私が甲状腺機能低下症(橋本病)が原因で2人め不妊になっていたことをお話ししましたが、甲状腺ホルモン値が正常になって2人めを授かることができたのは4年半にわたるアメリカ滞在の最後の年のことでした。
日本で探せなかった産婦人科と甲状腺専門医の連携病院
当初は持病もあるし帰国して実家で出産しようと思っていたのですが、地方都市であったからか甲状腺専門医と産婦人科医の連携の取れたクリニックを探すのがとても困難でした。
やっと見つけても私が海外にいることもあり、診察しないと受け入れ許可は出せませんと断られてしまいました。
アメリカにあった甲状腺専門医と産婦人科医の連携先
その後日本での産婦人科探しを一旦諦めて米国にも目を向けてみました。幸い当時住んでいたのはシカゴのダウンタウンのど真ん中だったこともあり、徒歩圏内に連携の利く産婦人科医と甲状腺専門医がいました。
医療費も会社の保険で全額カバーできることがわかり、上の子の友人関係や英語教育のことも考えたらこのまま米国で出産した方がいいだろうと腹をくくることができました。
妊娠と甲状腺ホルモンコントロールの重要性
甲状腺ホルモンは胎児の発育にも関与するため、妊娠前、妊娠中、授乳期には甲状腺の機能を良好にコントロールする必要があります。
特に妊娠初期は胎児が自分で甲状腺ホルモンを作れない時期なので、この時期に甲状腺ホルモンが不足すると流産の可能性だけでなく、胎児に知能発達障害などが現れるリスクがありとても危険です。必ず専門医にかかって厳重にホルモン値をコントロールするようにしましょう。
妊娠したばかりの頃は私も日本人のかかりつけ医に薬を処方してもらっていたのですが、寒気や倦怠感などの症状が強くなってきたため不安になり、甲状腺専門医を探すことにしました。
主人が見つけてくれた専門医の女医はとても聡明な方で彼女に診察してもらい適切な投薬量を処方してもらったところあっという間に症状がなくなり元気になりました。この女医との出会いが上記のように私に米国出産を後押しさせる大きなきっかけとなったのです。
まとめ
海外で甲状腺機能障害のある女性が出産をするというシチュエーションはかなり稀だと思います。しかしもし貴女がそのような立場になった時は、私から言えることは必ず甲状腺専門医にかかってくださいということです。
私は日常英会話に問題はないのですが、こと出産となると医療用語がわかるかしら?と不安でいっぱいでした。専門医を探すのもよくわからないし…と、ダラダラ日本人の専門外の医師にかかっていたのです。あのまま放置してもし下の子に障害などが出ていたらと思うと今でもゾッとします。やはり餅は餅屋…専門医に見てもらうのが一番だと思います。