正月あけの神社で火を焚くあの行事は何?
正月があけて、神社の前を通ると大きな焚火のように沢山のお飾りなどを燃やしているのを誰もが一度は目にしたことがあるかと思います。
その行事を一般に、どんど焼きというのですが、一説では火がどんどん燃える様子からその名がついたと言われています。
また、火が燃える様子をはやしたてる言葉に、「とうと」というものがあり、「とうと、とうと」と言ううちに、なまってどんどになったと言う説や、単に青竹がはじける音がどんという音がするからと言う説など幾つかの説があるそうです。
今日はそんな日本の行事、どんど焼きについて話をしていきたいと思います。
どんど焼きはいつやる行事なの?
古くからどんど焼きは、小正月である1月15日前後に行われ、無病息災を祈り、お正月のしめ飾りや門松、お札やお守り、書き初めなどを持ち寄り、これらを燃やす行事です。
成人の日が1月15日で祝日だった時は、1月15日にするところがほとんどでしたが、最近は、15日に近い土日のどちらかに開催されることが、多くなっています。
その燃やした火にあたるのは、無病息災や五穀豊穣のご利益の意味があると言われており、どんど焼きを行う場所は、神社の他、地域の行事で行う場合は空き地や田んぼでも行われます。
またこの際にどんど焼きの火で焼いた団子を食べると、一年間健康でいられると言われており、一方でお正月飾りを燃やすのは、神様を空に送り出し感謝すること、書き初めを燃やすのは、字が上手くなり学問に秀でるようにという願いから燃やされるそうです。
最近では、どんど焼きは減ってきていると言われており、燃やしたものからダイオキシンが発生する環境問題や、火事の危険があってよくないという安全性の問題から、反対の声も上がっているそうです。
しかし、個人的には日本の伝統なので無くなって欲しくないと思うところです。
どんど焼きは何を燃やすのが正解?
どんど焼きに持ってきて良い物
どんど焼きは、お正月の門松やしめ飾り、お札やお守り、書初めなどをを燃やしてご利益を得る行事です。
よってなんでも燃やしてよいわけではなく、ご利益を得たいものを燃やすわけです。
どんど焼きに持ってくるべきではない物
当然ながらどんど焼きは、不要になったものの処分市ではありません。
間違えやすいですが、仏関係は持ちこまないようにしましょう。
また、常識ですが環境問題もありますから、絶対にプラスチックとか金属類・ガラス類は持ち込んではいけません。
たまに、どんど焼きにぬいぐるみや人形を持ってくる人がいるそうですが、人形焼き・人形供養などと呼ばれる行事とは別のものなので、どんど焼きに持って行かないようにしましょう(勿論雛人形もダメです)。
どんど焼きとはこんな行事
お祭りみたいなどんど焼きもあるよ
神社や地域によっては、お団子やお餅を焼いたり、甘酒・豚汁などのお接待をしているところもあるので子連れでも楽しめます。
お正月に飾られるお飾り、その中には神様が宿っていて、燃やすことで神様は天へと帰っていくので、その煙そのものにもご利益があると考えられています。
ぜひその煙にしっかりとあたるようにしましょう。
この煙をあびることで無病息災のご利益が得られ、その火で焼かれたお餅やお団子を食べると、虫歯や病気が防げると言われています。
どんど焼きとお焚き上げの違いは?
火を使った行事と言えば、お焚き上げを聞いたことがある人もいるでしょう。
お正月飾りを小正月に燃やすことで天へと年神様をお返しする、それがどんど焼きですが、お焚き上げは、御札やお守りなど神社に関係するものを供養するためにあります。
遺品整理としてのお焚き上げも存在しますし、正月飾りとかをお焚き上げで燃やすこともあります。
遺品とはすでに使う方が亡くなってしまい使われることの無くなったもの、お守りや正月飾りもすでに使われる時期が終わったもので、こういったものをそのまま残しておくと、意味がないだけでなく悪い気が入ってしまうかもしれないのです。
それを家で適当にゴミ箱に捨ててしまったりしたら罰が当たってしまうかもしれないので、神社でお焚き上げをするのです。
神様への感謝の気持ちをこめて天へとお見送りするどんど焼きとは微妙に違う意味を持つのがおわかりいただけるかと思います。
まとめ
いかがでしたか?
どんど焼きの意味や、持って行っていいもの、いけないものなど貴方はご存じでしたか?
私の住んでいるエリアでは、あまり派手などんど焼きは行われていませんが、近所の神社で行われるどんど焼きに、毎年しめ縄を持って行こうと思って忘れてしまうことが多いので、今年こそはと思って構えています。
寒い日が続きますが、どんど焼きの縁起の良い煙を浴びて暖を取るというのも、とても素敵な冬の過ごし方だと思うので、近所でどんど焼きが行われる方は是非足を運んでみて下さい。
皆様の今年一年が素敵な年になることを願っています。