映画 えんとつ街のプぺルを見に行った。
先日の水曜日(レディースデーです♪)、以前から気になっていた「映画 えんとつ街のプぺル」を一人でこっそり見に行きました。去年まで娘の中学受験だったこともあり、長い間映画館に足を運んでいなかった私ですが、今年になって、「劇場版鬼滅の刃無限列車編」と「劇場版ポケットモンスター ココ」の2つの映画を子供と一緒に立て続けに見に行きました。大人ながらに久しぶりの映画館が楽しくて、個人的に気になっていた「えんとつ街のプぺル」も見に行くことにしたのです。
えんとつ街のプぺルを見に行った理由
何故こっそり一人で行ったかと言うと、ネットでの前評判が、泣ける!素晴らしい!感動した!!という人と、詐欺師(作者のキンコン西野さんのことらしい)の作ったパクリの様な映画だ!という人に極端に分かれていたので、他の人を誘って面白く無かったら申し訳ないかな?と思い自分ひとりで行ってみることにしたのです。
何よりも自分の真っ新な目で評価してみたいと思い、久しぶりに自分の意志で映画館へと向かいました。(因みに鬼滅は上の子、ポケモンは下の子に付き合って見にいきました。)
プペルのストーリーはネットで全部立ち読みできる
えんとつ街のプぺルは絵本が原作の映画ですが何と、まるまるネットで立ち読みができるようになっています。
この売り出し方は画期的で、作者の西野さんは売れてる絵本は親がストーリーをきちんと知っていて納得して買ったものである、という考えに基づき、敢えてストーリーをネット上で全部公開しているそうなのです。
この考え方にはなるほどな、と納得させられました。内容を知らない絵本でも普通は親ならサッと目を通して理解してから購入します。人に絵本をプレゼントするときもキチンと内容を把握して気に入ったものをあげるのが常です。
ですから私もプペルを見に行く前にネットでサッと立ち読みをしました。そして、良い内容だな、絵が綺麗だな、大画面で見て見たいな…と思い映画館に足を運んだのです。
※因みに下記から絵本を読むことができます。
原作絵本 | 『映画 えんとつ町のプペル』公式サイト | 2020年12月25日公開 (poupelle.com)
えんとつ街のプぺルの感想
キャストの声に対する個人的感想
今回プペル役の窪田正孝くんがハマリ役すぎて個人的にツボでした。主役の芦田愛菜ちゃんは文句なしの名演技ぶりなのですが、個人的にこの主役の芦田愛菜ちゃんとスコップ役の藤森慎吾さんが、本人のイメージが前に出過ぎていて、ストーリーから浮いているように感じました。
私が個人的に芦田愛菜ちゃんと藤森慎吾さん推しなので気になっちゃっただけかもしれませんが、こういう個性が強い芸能人を声優にしてしまうとその人の顔が表に出てきて話に集中できないような時がたまにあります。あまり芸能人で固め過ぎずにプロの声優さんをもっと多く使ってみたらいいのにな?と個人的には思いました。しかしその理論で行くと窪田正孝くんのプペル役は見事だったと思います。
ストーリー全般について
絵本で予習をして見に行ったのですが、絵本にないシーンも数多くあり、ストーリーを知っていた割には十分楽しむことができました。
鬼滅の刃やポケットモンスターココと比較すると、メッセージ性は一番強く、話のテンポと言うか、ダイナミックに動いていく流れの様なものは一番弱いように感じました。やはりその道に長けたプロの仕事との差はそういうところに出るのかな?と感じたのと同時に、処女作としてのレベルの高さは特筆すべきものがあると思いました。
売り出し方について
この「映画 えんとつ街のプぺル」という作品はキングコングの西野亮廣さんが総監督のような形で作られた絵本がベースの作品です。西野さんは日本最大級のオンラインサロンも主催されており、そのサロンメンバーと一緒に作り上げられた作品と言うところが他に例を見ないビジネスモデルとなっています。
オンラインサロンやクラウドファンディングなど、まだ日本では定着していないころから西野さんは早々とそこに目をつけてビジネスをスタートさせていたことにより、よくわからない怪しい商売だと思われて、詐欺的なことをやっていると周りに思われていたそうです。
私がアメリカに住んでいたころチャリティイベントなどでよく寄付型クラウドファンディングが使われていました。チャリティどころかアメリカの人はもっと個人的なことにも寄付型クラウドファンディングを使っていて、私の友人などは母子家庭でお金が無いので息子さんがバレエのプロになる為にテストを受けに行く費用?みたいなものをクラウドファンディングにして投げ銭を募っていました。日本人の感覚からすると、親が金を出せないなら身の丈に合わないのだから諦めるべき、と考えてしまいそうですが、この息子さんは投げ銭で得た資金で夢をつかみ見事プロのバレエダンサーになってしまいました。
このようにクラウドファンディングとは寄付型や購入型それぞれありますが、要はその人の夢やプロジェクトを応援したい人からお金を集めるビジネスモデルで、詐欺でも何でもありません。まだ日本にクラウドファンディングが定着しないころからココに目をつけビジネスを展開した西野さんは素直に商才がある方のように思えます。
まとめ
「映画 えんとつ街のプぺル」はメッセージ性が強く、十分に面白い映画でした。話のテンポや音楽とのつなぎ方など、映画としての映像面ではまだ粗削りな部分があることは否めませんが、これが西野さんの処女作であることを考えたら凄く優秀な作品だと思います。
前評判が、上げ過ぎだったり、下げ過ぎだったりするので、正当な評価を判別するのが難しい作品ですが、私は個人的に最近見た三作品の中ではこの映画が一番好きです。何というか一番情熱を感じたのです。プロ野球には無い高校野球の面白さに近い感覚でしょうか?
ただやはり粗削りな部分も多くあって、例えばジブリなどに比べて主張をセリフにし過ぎているところなどがよくなかったように思います。映像や音楽や間合いや表情など、そこにもっと感情や主張を入れ込むことができるようになったらこの作品はもっと上のステージに上がって行けるのではないか?私はそのように思いました。
色々感想を書きましたが、個人的にはとても気に入ったので次回別の作品が出たらまた是非映画館に足を運びたいなと思います。