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料理や食と化学の話

減塩とカリウム、マグネシウム、カルシウム、塩分排出メカニズムを知ろう

塩味濃い過ぎ?高血圧などの病気に注意!

今日は血圧とミネラルについての話をしたいと思います。

高血圧に関与するミネラルと言えば塩を構成するナトリウムですが、高血圧の治療においては食塩制限が重要で,日本高血圧学会は1日6g未満を推奨しています。

食塩摂取量が非常に少ない地域では高血圧の人はみられず,加齢に伴う血圧上昇もほとんどないことから、食塩制限は,正常血圧の人にとっても,高血圧の予防と言う点でとても重要です。

日本人は塩分過多

日本では塩分の摂取がまだ多く,日本人の1日あたりの平均塩分摂取量は厚生労働省の『国民健康・栄養調査』によると、男性で11g、女性で9.3gもあることがわかっています。

一般の人の食塩摂取量について,現在目標値は男性1日7.5g未満,女性6.5g未満とされていますが,欧米のいくつかの国では,一般の人にも6g未満を推奨しており、世界保健機関(WHO)も,すべての成人の減塩目標を5gにしています。

このことからも日本人の食塩摂取量はとても多く、目標値ですら高めであることかがわかるのです。

参考:減塩・栄養委員会|日本高血圧学会 (jpnsh.jp)

塩分の摂り過ぎが健康に及ぼす影響

塩分の摂り過ぎで血圧が高くなれば、動脈硬化が進み、「脳卒中」、「心臓病」を引き起こします。脳の血管の痛みは「認知症」にもつながります。

また、塩分は水分をひきつけて体の水分量を増やすため、「腎臓」に負担をかけるのです。

塩分を減らすための2つの方法

物理的に減らす

塩分を減らすと聞いて皆さんが一番に思いつくのはこの、物理的に食塩の量そのものを減らすという方法でしょう。

まずこの方法が一番初めに取り組むべきものであることは間違いありません。

何故なら多くの高血圧患者は、濃い味付けに慣れており、生活習慣そのものが塩分過多である場合が多いからです。

相対的に減らす

食塩の主成分であるナトリウムは血圧を上げることで有名ですが、カリウムやカルシウム、マグネシウムといったナトリウム以外のミネラルは実は血圧を下げることがわかっています。

これらのミネラルの不足は高血圧に関係し、多く摂ることにより循環器病の予防効果も期待できるので、意識してこれらを摂取して、過多になったナトリウムを相対的に減らすことが重要です。

塩分除去の裏技!主役はカリウムにあり

カリウムはとっても重要

高血圧の食事療法を医師や栄養士から受けたことがある人は、ナトリウムの摂取減とともにカリウム摂取の必要性について話を聞いたことがあるでしょう。

カリウムとナトリウムの関係

ナトリウム(塩分)の摂りすぎによる高血圧の人に対して、カリウムの摂取は最も重要な食事療法の一つです。

ナトリウムとカリウムは両方とも、体の水分バランスを調整し、健康な骨、神経、筋肉機能を維持するために不可欠なミネラルであり、カリウムは細胞の中に、ナトリウムが細胞の外にあることで情報の伝達などをスムーズに行っています。

ナトリウムとカリウムは一緒に機能して、体内の健康な細胞シグナル伝達を調節しているのです。

カリウムは陰イオンで、ナトリウムは陽イオンとして知られており、神経系における適切な細胞シグナル伝達には、細胞内のカリウムと細胞外のナトリウムの健康レベルが重要なのです。

カリウムと血圧

具体的には、カリウムを多く摂れば血圧が4/2mmHgほど下がることがわかっています。

この血圧を下げる主な機序は、腎臓からのナトリウム排泄で、カリウム摂取は大部分の高血圧の人に勧められますが、腎不全の方では血液のカリウムが異常に高くなることがあるので注意が必要です。

マグネシウムも重要!

カリウム以外にも血圧降下に重要なミネラルは存在します。

例えば、マグネシウムはすべてのATP反応の触媒であるので、低マグネシウム血症では、カリウムの細胞内取り込みが抑制されます。

カリウムにはマグネシウムが必要なので、ナトリウムとカリウムのバランスにおけるマグネシウムは、仲介者の役割を果たします。

カリウムはそれ自体では細胞膜を通過できず、細胞膜を横切るにはマグネシウムが必要なのです。

カルシウムの働き

カリウム、マグネシウム以外に実はカルシウムも血中ナトリウム濃度に関係するミネラルです。

カルシウムとナトリウム

カルシウムには血液中のナトリウムを体外に排泄する働きがあるので、カルシウム不足により血中のナトリウム濃度が高くなると、血圧が高くなるのです。

カルシウムと血圧

上記のように、カリウムほどではありませんがカルシウムで血圧は下がります(高血圧の人で2/1mmHg程度)。

カルシウムによる降圧の主な機序も、腎臓からのナトリウム排泄増加です。

カリウムとは違ってカルシウムは腎不全の人も多く摂ることに問題が無く、カルシウム摂取は、骨粗鬆症の予防の面からも推奨されます。

ミネラル豊富な塩を選ぼう!

以上のように、減塩療法には物理的に摂取食塩量を減らすもの以外に、相対的に体内のナトリウム濃度を減らすものがあります。

カリウムをメインに、マグネシウム、カルシウムなど、これら血圧降下作用のあるミネラルを食事と一緒に積極的に摂取することが重要です。

またそれと並行して、私がお勧めするのは、これ等のミネラルがすでに豊富に添加されている塩を調理に取り入れてみることです。

おすすめの天然塩

やさしお&減塩習慣

高血圧対策の塩として手軽に手に入りやすく有名なものが、味の素の「やさしお」と大正製薬の「減塩習慣」です。

この2つはほぼ成分バランスは同じで、ナトリウムを50%カットしてその代わりにカリウムを添加しています。味は微妙に違うので、好みの方を使うと良いでしょう。

蒼の極み塩

次にお勧めなのが、この「蒼の極み塩」です。

この塩は完全天然塩でありながら塩分が通常の食塩より50%少なく、上記の「やさしお」や「減塩習慣」と違って人工的にカリウム添加などを行っていないので、無添加のカリウムが少ない塩です。

カリウムが少ないことで、腎臓疾患のある方なども気にせずに摂取できる塩となっています。

ぬちまーす

最後にお勧めするのが、沖縄の離島、宮城島の天然塩、ぬちまーすです。

ぬちまーすは一般の食塩よりも塩分が25%も低く、ギネスにも認定されるほどミネラルが豊富で、なんと21種類含まれています。

宮城島の太平洋側の海水のみを原料としており、輸入塩、固結防止剤などの添加物が一切使用されていない、美味しい天然塩です。

まとめ

いかがでしたか?

高血圧の人は勿論、通常血圧の人も、日本人は平均的に塩分過多の傾向にあるので、これを機に塩分摂取量を物理的にも相対的にも減らしてみるように意識してみてはいかがでしょう?

特に上記の様な塩分摂取量の少ない塩(高血圧で無い人は天然塩の方)を選んでみることをお勧めいたします。

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Moya
アラフォー理系ママです。化粧品、美容医療、ダイエット、サプリメント、食、ファッション、旅、教育、その他お得情報etcを体験談やデータに基づき比較検証しながら日記形式で気楽につづっています。橋本病(甲状腺機能低下症)を持病に持ちながら、前向きに健康と美を追究しています。 ※Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています
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