甲状腺機能低下症(橋本病)
私は甲状腺機能低下症(橋本病)という持病があります。橋本病は甲状腺ホルモンの不足によって引き起こされる症状で、全身の倦怠感、寒がり、体重の増加、皮膚の乾燥、むくみ、活動性の低下、月経異常などがある病気です。
たまに橋本病=甲状腺機能低下症だと思っている人がいますが、正確には橋本病の症状の一つに甲状腺機能低下症があるのです。
橋本病にかかっている人のうち甲状腺機能低下症に陥るのは4〜5人に1人で、症状が徐々に進行するため気づかず、血清コレステロールの高値や肝機能検査での異常、月経異常、不妊の検査で明らかになることがあります。
ストレスと甲状腺機能低下症(橋本病)の発症
前置きが長くなりましたが、私が橋本病になったおそらくのきっかけは上の子の妊娠出産であったと思います。
結婚して退職し、上京、すぐに妊娠出産ワンオペ育児。周りに親兄弟などもおらず友人も殆どが地方にいます。
基本的に明るく元気で前向きな性格ですが、今思えば相当疲れていたのでしょう、出産後2年で米国赴任に帯同など、今思えばストレスがかかって当然の状態でした。不調はじわじわと体を蝕んでいきました。
2人め不妊になって
大手製薬会社で総合職として働いていた私は、当時結婚による転勤制度が無かった為、遠距離婚をさけるために退職しましたが、その時は専業主婦になるつもりはありませんでした。子供を1~2歳差で2人くらいパパっと産んで再就職しようと考えていました。
今思えば妊娠をなめていたと思います。私の計画は二人目ですぐに頓挫しました。一人目があっさり妊娠できたので二人目も簡単にいくだろうと甘く見ていたのですが、作る努力をし続けていたにもかかわらず結局6年も妊娠しませんでした。
2人め不妊と甲状腺機能低下症(橋本病)
橋本病はじわじわと進行します。疲れが取れないのは年齢のせいだろうと思い、対人関係がおっくうになってきても、子育てで疲れているのだろうと思い、体重が増えたりむくんでもアメリカ生活で太ったのかな?くらいにしか思いませんでした。
妊活5年目でようやく病院にかかり様々な検査を行った結果、甲状腺機能低下症であることがわかりました。
甲状腺ホルモン値を正常に戻すため投薬治療を開始し、三か月後に甲状腺ホルモン値が正常になりました。長く悩んでいた不妊ですが、驚くことに、ホルモン値が正常になったと言われたその月に自然妊娠したのです。
2人め不妊には原因がある
世の中には2人め不妊で悩んでいても、一人妊娠できたんだから二人目ができないはずはない、セックスレスなんじゃないのか?などと平気で言う人がいます。
不妊治療に通うことを考えた際も、預け先が無い上の子をクリニックに連れて行くのが他の不妊患者に申し訳ないような気がしてできませんでした。
今思えばもっと早くクリニックに行っていたらもっと早く病気に気づくことができたのにと思います。
まとめ
不妊で悩んでいる人、もちろん一人目でも二人目でも同じです。甲状腺の検査をしてみてください。また家族歴に橋本病やバセドウ病の人がいないかもチェックしてみてください。
私が不妊検査をした婦人科医は私の甲状腺検査結果をグレーゾーンだが問題ないと言いました。しかし母が橋本病であった為、気になって甲状腺専門医にセカンドオピニオンを求めに行ってみたところ、グレーゾーンどころか完全に橋本病で甲状腺機能低下症であること、母より症状は重めだったことまでわかりました。
私はあの時セカンドオピニオンを求めに行ったことで下の子に出会うことができたのです。
橋本病の症状にあらゆることがおっくうになるというのがあります。これも不思議なことにホルモン治療をすれば完全に治ります。病院に行くのはおっくうかもしれません、でも頑張って行ってみてください。あなたの人生が素晴らしい方へ向かう良いきっかけになるかもしれません。