アーミッシュという人たちをご存じですか?
Amish(アーミッシュ)はWikipediaによると、アメリカ合衆国のオハイオ州・ペンシルベニア州・中西部などやカナダ・オンタリオ州などに居住するドイツ系移民の宗教集団で、移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしていることで知られている人たちです。原郷はスイス、アルザス、シュワーベンなど。人口は20万人以上いるとされています。
宗教集団と言っても別に怪しい新興宗教などではなく、開拓移民当時の自給自足の生活を続けているいたってまじめな人たちです。彼等は電気も車も無い昔ながらの生活をしていて何と移動も馬車だったりします。服装や髪形にも特徴があるので見れば一目でアーミッシュとわかります。
アーミッシュのスーパーマーケットが大好きだった私
私がワシントンDC郊外のBethesdaという街に住んでいたころ、そこから高速を使って30分以上はかかったでしょうか?メリーランド州のとある街にアーミッシュの人たちが経営する大きなスーパーがありました。
私はそのスーパーしか使ったことは無いのでその辺りに沢山のアーミッシュの人が住んでいるのか?単にそこまで遠くから移動して売りに来ているのかは詳しくは知りませんが、メリーランドにもアーミッシュの人たちは少数ながら住んでいるということなので、おそらくあのあたりに集落があったのではないかな?と思っています。
スーパーという表現をするのが適当かどうかはわかりませんが、正確に言うとスーパーのような建物の中に小売店の集合したミニ市場のようなところでした。入口においしそうな手作りプリッツエル屋さんがあり、昔ながらの牧草牛からとれたグラスフェッドのバターや牛乳が売られ、そのバターや牛乳からつくられたホームメイドのアイスクリーム屋さんなどもありました。野菜も肉も小麦もすべて完全無農薬の元祖オーガニックフードです。
そこで売られているバターやミルクがあまりに美味しいので私はいつも高速を飛ばして月に二回はそのスーパーに買い出しに来ていました。
アーミッシュに不健康そうな人は一人もいなかった
アーミッシュのスーパーで売り子をしているのは老若男女のアーミッシュの方々です。そこでいつも不思議に思っていたことがあります。アーミッシュには肥満の人が一人もいなかったことです。少しばかりガタイのいいオジサンなどはいましたが、平均的なアメリカ人より脂肪も少なく筋肉量も多く健康的に見えました。
アーミッシュの人たちは皆スリムでしたが日本人から見て少食には見えませんでした。売っているアイスクリームのサイズや小売りの肉の量など、一人分とされているサイズが平均的なアメリカ人が食べる量とかわりませんでしたし、そのスーパーの中にあるレストランで出される食事の量も、日本人からすれば十分すぎるほど多い量でした。
アーミッシュの食材は本当に素晴らしい
それでは何故アーミッシュは太らないのでしょうか?電気や車を使わないから?自給自足で働き者だから?色々検討の余地はあると思いますが、私は個人的にやはり食材の違いじゃないかな?と思っています。
それほどまでに彼らの食材は完璧だったからです。どんな高級なオーガニックスーパーに行くよりもアーミッシュのスーパーの方が商品の質が良いと私は感じました。実際全米の高級オーガニックフードには多くのアーミッシュの食材が使われています。砂糖や小麦もあまり完璧に精製されていない自然に近いものが多くありましたし、牛なども基本牧草で育て、鶏なども放し飼いにしているので、肉もバターもグラスフェッド、卵も鶏肉もオーガニックです。野菜を育てるのも当然無農薬ですから体に悪いものを作りようがありません。
自給自足で自分たちが作ったものしか口にしない彼等はトランス脂肪酸や人工甘味料、保存料、香料、こういった類のものを口にすることが無いはずです。
まとめ
現代では様々なダイエットが流行っては廃れていきます。これを食べたら痩せる、これを食べたら太る、いろんな食べ物が日々色々と話題になります。それらの話題を見るたびに私はアーミッシュの人たちを思い出すのです。健康的な食べ物を必要なだけお腹いっぱい食べて普通に働いて寝る。
健康的な自然に近い食べ物を食べ、自然に従って生活することが結局肥満という病気にかからない一番の近道なのではないかな?そう彼らが答えをくれたような気がします。