Moyadiary
リケジョママのゆるりとアンチエイジング。
アメリカ生活・世界旅行記

フランスの電車でリアル天使に遭遇した話 バックパッカーの思い出

バックパッカーの旅~フランスパリから南仏へ

以前ロンドンから出発してローマまで陸路で行くバックパッカーの旅の思い出を書きました。ロンドンからパリにわたりパリを満喫した後、一旦北上しベルギーやオランダなどを見てまわったのち、パリに戻って南仏へと移動しました。

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この時のヨーロッパ縦断の旅はバックパッカーにしてはとても短いほんの2~3週間の旅だったのですが、私の記憶の中では最も印象的な旅のひとつです。

殆どの宿を予約なしで旅をした

私は初日のロンドンの宿と最終日のローマの宿以外は予約せず、どこに行くかも決めず、ユーレイルパスだけをもっていく先はその場の気分で決めようと旅に出ました。随分気ままな感じがしますが、流石の私もいつもこんな旅をしているわけではありません。発展途上国を旅するときは必ずあらかじめ宿を確保しますし、行き方も調べておきます。先進国と言えども基本的には行き先くらいは決めて旅をします。

友人を事故で亡くした夏

しかしこの旅はそれができませんでした。大学生の頃の夏休みの旅だったのですが、私はこの夏、事故で大学の友人を亡くしました。思い出すだけで頭が空っぽになってしまうようなショッキングな夏でした。葬儀が終わった後も頭が現実を理解しようとしていないのがわかりました。当時の私にとってはそれが初めての人の死でした。祖父母は短命か長命で私の記憶の無い頃に亡くなっていたり、私が成人しても存命だったりしたので、私は葬式というものにすら出たことが無かったのです。

当時の私は実家の福岡から関西に出て一人暮らしをしており、亡くなった友人もその他多くの友人も実家通いの関西の子が多かったため、家に帰っても私は一人ぼっちでした。早々に実家に帰ることも考えましたが、私の親は亡くなった友人のことを知りません。私は昔からあまり親に弱音を吐けないタイプの子供でした。

勧められるままに旅に出た

葬儀が終わり数日したころ、私はようやく少し落ち着いてものを食べたり考えたり寝たりできるようになりました。それでもふと思い出すと動揺して涙がこぼれてきました。そんな時、友人の一人が「この夏ヨーロッパ旅行に行くって言ってなかった?」と聞いてきました。私は「不謹慎かなと思うからやめようかと思っている」と答えました。「そうかな?行った方がいいと思うよ。気分が完全に切り替わるだろうし、実家に帰る気もないんでしょう?このまま一人で夏が終わるまでこの部屋にいるのはかえってよくないと思う。」彼女は机の上に放置してあった私の航空券とユーレイルパスを指して、「貴女のために行くべきだと思う。」と強く主張しました。

「今は何も考えられなくてどこに行くか計画を立てる気にもなれない。」と私が言うと、「行先なんて流れに身を任せればいいじゃない?全てが計画通りに行くわけじゃないんだから計画何てたてたくない時はたてなきゃいいのよ。」と彼女は答えました。彼女は帰国子女で、以前私をはじめて旅に連れ出した人です。そんな彼女に背中を押されるように私は旅に出ました。何よりもその部屋にその街にずっといるのが辛かったのです。

旅に出たことは正解だった

旅に出たのは大正解でした。一人旅と言うこともあり、日本人と会話することが無いので私の思考回路はだんだん英語モードになっていきました。宿を予約していなかったり、行先を決めていなかったり、その日食べるものも用意されていなかったので、一日一日張りつめて過ごすことができ、ボーっとすることが無かったので悲しい記憶を反芻する暇もなかったのです。

そんな旅に集中していた移動日のある日、私はパリからニースに移動するTGV(高速鉄道)に乗り込みました。パリからリヨンまで2時間そこからニースは4時間かかり、合計で6時間の長旅になります。

ふと緊張の糸が切れた時、友人のことを思い出した

リヨンまでそれから先の旅の計画を念入りにしていた私ですが、リヨン駅を過ぎたころ何もすることが無くなってボーっと窓の外を眺めていました。隣のお兄さんと斜め前の女の人は爆睡しています。天気の良い美しい昼下がりでした。

ガラスに映る自分の姿を見ながら、私はふと亡くなった友人のことを思い出しました。その年の春、彼女と二人で出かけた時の記憶です。トイレで鏡を見ていると横にいた彼女が鏡越しに私を見て、「今日のウチら完璧やなぁ可愛いなぁ」と言ってニコッと微笑んだのです。私も鏡越しに彼女を見て、可愛いことを言う人だなぁと思って、微笑み返しました。彼女は本当に誰もが振り返るほど綺麗で可愛い人でした。

ガラス越しにはもう誰もいません。堰を切ったように涙が流れだしました。眠っている隣の男性に気づかれたくなくて私は顔を窓の方に向けました。涙を止めようとすればするほど声を殺そうとすればするほど嗚咽のような声がかすれ出てしまいます。

忘れられない出来事

その時です、私の前方の席から小さな手がにゅっと出てきました。

1歳になるかならないかの青い目の赤ちゃんが私の方に必死に手を伸ばし、涙をぬぐってくれたのです。

信じられない光景でした。そのクリクリ頭の天使のような赤ちゃんは何度も何度も私の頬を触りました。私の涙は浄化されいつの間にか心は平安を取り戻していました。

その後も何度か赤ちゃんは私の方を振り返り笑顔で手を差し出しました。母親はずっと爆睡していて赤ちゃんは純粋に暇だったのだと思います。しかし、今思い出してもあの赤ちゃんはあの時の私にとってリアル天使でした。

赤ちゃん本人も周りにいた人も誰の記憶にも残っていないであろう瞬間の記憶ですが、私にとっては人生で忘れられない記憶の一つなのです。

ABOUT ME
Moya
アラフォー理系ママです。化粧品、美容医療、ダイエット、サプリメント、食、ファッション、旅、教育、その他お得情報etcを体験談やデータに基づき比較検証しながら日記形式で気楽につづっています。橋本病(甲状腺機能低下症)を持病に持ちながら、前向きに健康と美を追究しています。
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